
プロジェクションマッピング
「planet」
2022年2月下旬に名古屋で行われた音楽イベントで公演。テーマは惑星旅行。オブジェクトの制作および投影、映像コンテンツの作成を行いました。
プロジェクト概要
依頼者
イベント参加のためなし
プロジェクトリンク
なし
製作期間
投影物制作:2022/2/15 ~ 2/17映像制作:2022/2/17 ~ 2022/2/23(1週間)
使用したツール
作品概要:
我々の「現実」は大きく変化を迎えている。対面での接触を制限された人々は、メタバースをはじめとする仮想空間での交流に再び価値を見出しつつある。
自分の居場所を「現実空間」からもう一つの惑星とも言える「仮想空間」に拡張していくこの概念を、現実以外のもう一つの世界に入りこむ体験としてプロジェクションマッピングの新たな立体視を用いて表現する。
3Dサイネージとプロジェクションマッピングの融合を目指して
"プロジェクションマッピングにおける2面投影と新しい立体感獲得のためのチャレンジ"
近年、街角で普及がはじまり見かけるようになった3Dサイネージ。
遠方から見ることで、裸眼でも奥行き、飛び出ているような視覚体験ができるものである。
本プロジェクトは、これらをプロジェクションマッピングに取り込むことでさらなる没入感を得ることできるようになるのではないか、という発想からスタートした。
3Dサイネージについての分析
"既存の3Dサイネージから法則性を見つける"
簡単に分析すると以下の3つの点での特徴がみられる。
・上から見るとくの字状に曲がったシームレスな表示環境が必要。
・それぞれの面にパースをつけた動画を表示する。
・飛び出して見える場所が限られている。
上記の条件をそろえることで、3Dのような視覚体験ができると仮定した。
また、街角に見られる大型のLEDパネルを用意することは非常に難しいが、プロジェクターであれば手軽に大画面を投影できるため、さらなる設備の小型化および簡易化が可能である、という点でこの手法は有利であると結論付けた。
個人的には個人制作でもこのような3Dサイネージの試作が出来るのが良い点であると思う。
複数台のプロジェクターを利用した投影への挑戦
"2面投影とパースについての試行錯誤"
今回、新たな試みとして従来の投影方法を一新し、複数台のプロジェクターを利用した2面投影に挑戦した。
これまでのような、XYZが同一角度の平面、もしくは比較的軽微な凹凸面に対してのプロジェクションマッピングについては、1台のプロジェクターで投影した場合でも不具合は起きにくい。
しかし、3Dサイネージのような形(投影面がプロジェクターに対して正面ではなく角度がついており、さらに奥行きが大きい場合)には問題が起きる。
当たり前の話ではあるが、投影機材としてプロジェクターを使用している性質上、「焦点距離」の問題が発生するためである。
奥行が20㎝ほどであれば、ピンぼけが許容範囲内で済む可能性もあるが、奥行がメートルを超えてくるとピントが合わず、投影が可能とは言い難い。そのため今回の事例のような、くの字のオブジェクトに投影を行うには、それぞれ投影面に垂直投影できる台数による投影が必須となる。
投影物の制作について
"軽量かつ設営が簡易で、撤収に時間がかからない"
投影物の制作については、去年に引き続きイベントで使用する事を念頭に置いて「軽量かつ設営が簡易で、撤収に時間がかからない」を目標に制作した。
過去最大の大きさとなったが、設営30分、撤収10分ほどと、設置は多少の時間が必要であるが、少ない時間で撤収が可能な投影物を制作できた。
投影映像の制作について
立体視について、考察を行った。
パースつき映像として立体視が出来る映像として下記の条件を満たすとより立体視されやすいとの結論が出た。
・床面、もしくは天井が存在すること。
・中央もしくは画面内に柱のようなものを立てて、その周囲を回り込めるようなステージを用意すること。
・カメラは出来る限り固定すること。(もし部屋が移動する際もドライブレコーダーのようなカメラの視点が好ましい)
・モチーフとして、孤立した部屋や宇宙船などの閉じた空間が好ましい
・場外から入ってくるといった現象は現実と同様の扱いをする(例)天井を破壊して出てくるようにする)
制作にあたっては、従来のワークフローで特に問題はなかったが、
・カメラの高さは現実で見ている観客の目線の高さと同じにする。
・本映像をどの程度離れてみるかも想定する。
・投影する物体と同サイズのオブジェクトをガイドとして置き、常にどのように投影されるか確認する
(本プロジェクトは投影物と観客の距離を7.5mに設定し、高さを1.7mを基準にしている。)
この3つを重点的に意識して制作を進めた。
プロジェクターに対して分割した映像の出力
"既存の3Dサイネージから法則性を見つける"
上記5で制作した映像はそのままでは各プロジェクターに投影できる映像となっていない。これらをパース変形することで初めて投影に耐えられる映像が完成する。
ここでは、観客視点のカメラから映像を書き出し、それらを再び3DCGソフトにテクスチャとして読み込む。制作時に使用したガイドをもとにオブジェクトを作成し左右面にテクスチャをカメラマッピングする。
それぞれの面が正面になるようにカメラを配置して書き出すことで、適切なパースの歪みを持った映像を入手する事ができた。
※blenderを使用している人はカメラマッピングするオブジェクトのポリゴン数が足りないと投影が歪むため、細分化を推奨。
本プロジェクトの参加者
免責事項
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